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最近，このような相談が多くあります。はじめの事故とあとの事故による傷害が異なる場合，あとの事故の治療は加害者の加入する任意保険でなされるのが通常であり，あまり複雑な問題は生じません。しかし，はじめの事故とあとの事故による傷害が同じ部位である場合，治療はあとの事故の加害者の加入する任意保険でなされるのが通常ですが，この場合，後遺症の請求について，損害賠償の請求について複雑な問題がでてきます。

 

なぜなら，部位が重なっている場合，後遺障害についてどちらの事故がどの程度の影響を与えているかが判然としないため，その影響の度合（寄与度といいます。）をはじめの事故とあとの事故の加害者の加入する保険会社同士で決めてもらうか，あるいは裁判で決めていく必要があるからです。

 

また，第２事故の発生後，はじめの事故の保険会社より治療の打ち切り，示談の提案がある場合がありますが，同じ部位については，上記のとおり，後遺症がまえとあと，どちらの事故によるものか判然としませんので，示談をしてしまうと，十分な賠償を受けられない可能性があります。

 

 

したがって，はじめの保険会社から上記のように示談の提示があった場合，安易に示談してはいけません。あとで解決がこじれないよう，すぐに弁護士に相談することをお勧めします。

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