【解決事例98(令和5年5月25日更新)】仙台市の駐車場内で同乗していた車の助手席から降車する際,運転者が発進の措置をとったため頚部や腰部等に傷害を負った40代女性について14級の後遺障害を獲得し,425万円の損害賠償金を獲得した事例。

相談者
40代女性
後遺障害内容
頚部痛,前腕から手指にかけてのしびれ
後遺障害等級
14級9号

[示談前]          0円

[示談後]       425万円

[増額分]       425万円

 

交通事故の概要

被害者が知人の車に同乗し,宮城県仙台市内の駐車場内で降車しようとした際,当該知人が被害者の降車を確認せず急に車を発進したため,被害者が転倒し,頚腰椎捻挫等の傷害を負ったもの。

交渉経過等

知人男性の加入する保険会社が交通事故の状況に疑問を抱き,後遺障害認定後全く対応しなかったため,提訴。交通事故の状況等が問題となったが,ほぼ被害者の主張が認められる形での和解となった。以下は和解の概要である(数字は概数)。

被害項目 原告 被告 裁判所
 治療費 850,000 850,000 850,000
 交通費 50,000 0 50,000
 休業損害 1,300,000 0 850,000
 傷害慰謝料 1,300,000 0 1,000,000
 後遺障害逸失利益 1,450,000 0 850,000
 後遺障害慰謝料 1,100,000 0 1,100,000
 (小計) 6,050,000 850,000 4,700,000
 既払金 △850,000 △850,000 △850,000
 調整金 400,000
 (合計) 5,200,000 0 4,250,000

 

所感

知人男性の車であったため,保険会社は事故状況について疑念を抱きながらの支払をしていたようだが,被害者の事故状況の説明が合理的であったことから,ほぼ全面勝訴に近い形での和解となった。

(執筆者)弁護士 菅野 芳人

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