後遺障害(後遺症)とは?(令和5年4月17日更新)
ある日突然、思いもかけない状況で交通事故は発生します。そのため、交通事故で後遺障害を 負ってしまったとしても、後遺障害についてよく分からず、保険会社の言いなりになってしまうことが少なくありません。
後遺障害は事故後の被害者の方の一生 の生活に関わる非常に重大な問題です。
後遺障害についてお悩みになられている方は、まず後遺障害について詳しい専門家に相談し、適切な賠償を受けましょう。実際に、下記のように後遺障害に詳しい弁護士がサポートすることによって賠償金額が大きく変わることもあります。
この事例のケースでは、後遺障害等級9級の被害者の方からご相談を頂いた際、保険会社の提示額は約2,900万円でした。
しかし、提示額が妥当ではなかったため提訴し、その結果,約5,200万円の賠償金を獲得することができました。
このように、弁護士がサポートすることによって賠償金額が大きく変わることがあるのです。
目次
1.後遺障害とは?
交通事故に遭ってからはじめて後遺障害という言葉を知ったという方もいらっしゃると思います。また、後遺症という言葉は聞いたことがあるけれども、後遺障害とどう違うのだろうとお思いになられた方もいらっしゃると思います。
後遺症とは、交通事故の後、適切な治療を受けたにも関わらず症状が完治せず、将来においても回復の見込めない状態となってしまう症状をいい、その結果労働能力の喪失を伴うものを後遺障害といいます。
しかし,後遺障害について適切な方法で等級認定を受けなければ、後遺障害が残っているにもかかわらず補償が受けることができないこともあります。治療の仕方や後遺障害診断書の記載のされ方如何で認定されたり,されなかったりすることがままあります。後遺障害の等級認定については、交通事故の専門家である弁護士でも対応ができる弁護士、できない弁護士がいますので、後遺障害についてご相談される場合には、交通事故問題の解決に力を入れており、後遺障害に詳しい弁護士にご相談されることをお勧めいたします。
2.後遺障害の等級認定はどうやれば認定してもらえるのか?
後遺障害には症状の状況によって1級~14級までの等級があります。等級認定は1つ等級が違うだけでも賠償額が大幅に異なります。適正な賠償金を受け取るためにも後遺障害として残った状態に適切な等級の認定を受けなければなりません。なお,後遺障害の申請には,加害者側の保険会社に申請を依頼する方法(事前認定)と,自ら被害者として請求する方法(被害者請求)がありますが,被害者請求が有利であることは言うまでもありません。十分に注意して認定を受けることが必要です。賠償金額についての詳細は下記の表をご覧下さい。
等級認定においては、まず通院をしている病院の医師に後遺障害診断書を作成してもらい、それを調査事務所に提出することで、後遺障害の認定を受けることができます。後遺障害の認定では、申請者から提出された後遺障害申請書と、医師から提供される画像資料(レントゲン写真、MRIなど)を元に、被害者を直接診断せずに書面審査を行います。(※醜状障害の場合は直接診断する場合もあります)。
この際、重要になるのが医師によっては、後遺障害に対する認識が異なっていることがあるという点です。そのため、後遺障害に詳しい専門の医師でなければ、適切な後遺障害認定のためのサポートをしてもらえない場合があります。
当事務所では、交通事故に精通した外部の専門家と連携し、適正な後遺障害の等級認定が受けられるように被害者の方をサポートさせていただいております。まずはお気軽にお問い合わせ下さい。 (執筆者 弁護士 菅野 芳人)
3.後遺障害等級表と労働能力喪失率
等級 |
自賠責保険 (共済)金額 |
労働能力喪失率 |
---|---|---|
第1級 | 3,000~4,000万円 | 100 |
第2級 | 2,590~3,000万円 | 100 |
第3級 | 2,219万円 | 100 |
第4級 | 1,889万円 | 92 |
第5級 | 1,574万円 | 79 |
第6級 | 1,296万円 | 67 |
第7級 | 1,051万円 | 56 |
第8級 | 819万円 | 45 |
第9級 | 616万円 | 35 |
第10級 | 461万円 | 27 |
第11級 | 331万円 | 20 |
第12級 | 224万円 | 14 |
第13級 | 139万円 | 9 |
第14級 | 75万円 | 5 |